花菖蒲まつり

池田市にある水月公園の花菖蒲まつりに行ってきた。

息子は花と噴水を興味深くながめたあと、ミニSLに乗り、満面の笑顔だった。
カメラを持って行くのを忘れたので、写真は撮れなかったが、あのうれしそうな顔はしっかりと記憶に焼き付けておこう。
一周して、戻ってきた息子に、私は声をかけた。

「よかったねえ。電車、乗れて」
「でんしゃ、ちがうで。しんかんせん!」

息子の指摘通り、たしかに一番前の車両は、新幹線を模していた。
イベントの看板には「ミニSL試乗」って書いてあったけれど。

それから、公園内に設置されたふれあい動物園に向かう。
トラックで運ばれてきた動物たちが、公園の一画に作られた柵のなかにいて、自由にさわることができるようになっている
その横では、ポニーの引き馬も行っていて、息子は「おうまさん、のりたい!」と目を輝かせたのだが、三歳以下は無理だと知り、しょんぼりしていた。

ふれあい動物園では、まず、入ったところで、イグアナがお出迎え。
おそるおそる、息子は手を伸ばして、背中をさわり「ちっくんした」とつぶやいていた。
イグアナの背びれが、とげとげしていて、驚いたらしい。

それから、うさぎ、ひよこ、モルモットなどをそっとさわって、あひるやターキーなどの鳥たちをながめたり、亀の甲羅をつついたりして、動物園を満喫である。
二歳児だと、大きな動物園に行かなくても、これくらいの規模で、十分、楽しめるようだ。

息子がうさぎをのぞきこんでいたところ、その横にいたおなじくらいの年であろう男の子に、お母さんらしきひとが「ほら、なでなでして」と声をかける。
すると、その男の子は、息子の頭をなでたのであった。

そして、息子が犬をさわりに行こうとしたときにも、息子のまえに犬をなでていたおじさんが、ついでに息子の頭もなでていた。息子、ふれあわれまくりである。

家に帰ってから、息子に訊く。

「今日、動物さんいっぱいで、楽しかったね。なにが好き?」
「かめさん!」
「そうか、かめさんが好きなんだ。ほかには、なに、いたっけ?」
「いろんな、いたで。ごぶりんとか」

ゴブリン?! 予想外の単語に、聞き返す。

「え? ゴブリンってなに? どんなだった?」
「こんなだった」

息子はうつぶせになり、胸をそらして、頭を持ちあげる。

もしかして、イグアナのことを言いたいのだろうか?
いや、大人には見えないゴブリンのすがたが、息子には見えていたのかもしれない……。